今から15年前、5才になった息子に将棋を教えてどんどん強くなって行くのが楽しみに感じていた頃、
市民将棋大会「小中学生の部」で優勝してくれました。 息子の友人の親が「私の子どもも教えていただけないか」と休日に連れてくるようになり、 気が付くといつの間にか10人以上の教室になっていました。
娘が3人居るので皆「男の子が毎週たくさん来るのは嫌だ」と言うのも無視できず、 会社の状況もあまり良くない事もあり、脱サラをして、 JR芦屋駅前に平成11年9月4日芦屋将棋倶楽部を設立しました。 計画では赤字さえ出さなければ3年は食べて行けると計算したのですが、なかなか人も集まらず、
収入はサラリーマン時代の約3分の1、家内にも苦労をかけました。 ここで、サラリーマン時代のノウハウを思い出してみました。 つまり商品開発のノウハウです。
しかし「将棋道場」の商品、「将棋を指す」ということは不変ですので開発出来ません。 そこで商品を開発するのではなく、販売先を開発すれば良い。これは出来る事だと考えました。
@一般のサラリーマン A老人 B子ども とターゲットを考えましたが、 Aは悪いけれど将来は老人社会とはいえ一人一人の先が見えません。
@は不況の時代サラリーマンのサイフは細るばかり。 そこで、わたしを含めて子どもの教育費は皆寛大と考え、 Bにターゲットを絞り込む事にしました。 まずチラシを作り、学校の周りで5000枚配りました。
約100枚で1人くらいの割で来て下さったように思います。 次に幼稚園の周りでのビラ配り、大変でした。 先生や園長さんからクレームを付けられ、パトカーまで来て注意をされ、
やっとの思いで現在の250人以上の子どもを集められた事を思い出します。 一度集まれば後は口コミで1人が3人、5人となって行きました。 設立2年目の青色申告の時、少ないながら納税できた時は本当に嬉しい思いでした。
本当の意味で、私の将棋が社会に貢献出来ていると思うと、 この事業を行った事が「今の所良い事だった」と自分の中で判断され、とても良かったと考えました。 |