思い出のフラッシュ写真館
智穂ちゃんに会える場所
愛用駒
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初めての大会で☆
 
NHKのお正月番組
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−智穂ちゃん−

親は子供の成長で月日の流れを実感するという。
「いつの間にこんなに大きくなったのかしら。そりゃあ私も歳を取るはずだわ」と。


ついこの間まであんなに小さかったあなたが
いつの間にかすっかり大人になって
次から次へと難なく仕事をこなしている姿を見るにつけ
月日の流れをひしひしと感じます。
あなたにとってその月日は最高のものだったようで
決して淡々とは過ぎず、きちんとあなたの身に付いたようで
本当にいまのあなたは輝いている。

たくさんの中から迷わず今の道を選んだと話すあなたはとても頼もしくまぶしい。
どんなことにも前向きで、一生懸命な姿は清々しい。
いつも周りに暖かな空気を運んでくれてありがとう。




中学の全国大会で出来た友達と   みんなで将棋   はしゃぎすぎ(笑)   書道部の先生と部員で〜す。

 

智穂ちゃんに初めて会ったのは10年くらい前、
レディースセミナーが「女性サロン」と呼ばれていたときだった。
小学校3年生くらいだったろうか。
長い真っ直ぐな髪の毛と、眉毛の上でぴっちり揃えられた前髪がとても印象的なとってもかわいい女の子。
最初の頃はお母さんが送り迎えをなさっていたが、しばらくすると一人で教室に通ってきた。
聞けば高砂市から来ているという。
今でこそ阪神電車と山陽電車が直通になって便利になったが、
当時は乗り換えも多く、関西将棋会館のある福島まで約2時間近くかかっていた。

智穂ちゃんの前にはいつもお兄ちゃん(村田智弘四段)がいる。
幼い頃から二人は仲良しで、こと将棋に関しては智穂ちゃんはいつもお兄ちゃんを頼りにしていた。
「でも、もうぜったい将棋教えたらへんって言われた」と言ってたのはいつだったっけ。
智穂ちゃんが小学生でお兄ちゃんが中学生だったかな。
なんで?って聞いたら「私がチャンネル争いに勝ったから」だって。兄妹っていいよね。

携帯もパソコンもなかったので、通信手段はもっぱら手紙だった。
智穂ちゃんはとても筆まめで、よく学校でのことや読んだ本のことなど書いて送ってくれた。
全国大会などで仲良くなった女の子たちともやりとりをしていたので、
「1日に5通書いた」なんてザラだったようだ。
手紙にはいつも「なかよし」や「りぼん」の付録シールがいっぱい貼ってあって、
封筒の表ではあまりの派手さに切手が小さくなっていた。
女の子なら誰もが経験していることだが、付録のシールを使うのには勇気がいる。
できることなら使わずきれいなまま取っておきたいと思うのである。
だから、いつもいっぱいシールの貼ってある手紙をもらうととてもドキドキした。
いまでもそのほとんどが残っている。
小さいときはほとんどひらがなだったのが、高校生になると細かい字で内容も濃くなっていて並べて眺めるとすごく感動する。
少しずつ少しずつ大人になってるんだよなぁ。

 
兄と一緒に出場
久保先生の祝賀会
 
お城将棋〜北川さんと一緒に☆
 
お城将棋〜みなさんと一緒に☆
北海道へ行きました。
 
初めての通天閣!
 
ふたりっ子〜♪
 
びりけん様の足、なでなで


<ある日のお手紙>


 −略−
 育成会が始まります。ちゃんと東京に着けるかな。私、方向音痴だから。
 お兄ちゃんに道聞きまくったけど。ちゃんと帰って来られるように祈っててね。
 只今学校の休み時間で、あと5分で理科です。はぁ。つかれる。
 話は変わって!今日は早く帰ってホットケーキ焼こうと思ってます。
 −略−

この手紙を読んでいて思った。
智穂ちゃんはホントに方向音痴だった。
遊びに行ったときも帰りにまったく違う方向に向かって歩き出そうとしていた。
今、改めて手紙を読んだけど、ちゃんと帰って来るんだよ〜!と叫びそうになった。
でも最近は大丈夫みたい。けっこうあちこち二人で出掛けるが、ちゃんと方向解ってるもんね。
それから、智穂ちゃんはお菓子作りが得意だ。
遊びに行くとときどき焼きたてクッキーやマドレーヌなどを持って来てくれるのだが、
チョコやナッツが入っていたり、レモン風味だったりとすごく凝ったものが多い。
そういや一度お菓子の材料コーナーで山ほど買い物してたっけ。

取材がてら、お約束のようにせっかくだからと通天閣へ出掛けた。
ものすごいベタやけど、王将の前で撮っとこか。とパチリ。
通天閣をバックに…ごっついハデやけど…。とパチリ。
それからビリケンの足のウラでもさわっといてもらおか。とパチリ。
有名な「八重勝」で串カツをたらふく食べて(今度は「だるま」にしようね)、
なかなかの穴場で洋服を買った。

師匠の淡路仁茂九段について訊ねると、ぜひこの機会に一言書いておいてほしいと言付かった。

「いつも本当にありがとうございます。
 研究会など、私たち弟子のためにいろんなことを行ってくださるたび
 師匠にはご心配をおかけしているなぁと思います。
 これからも一生懸命頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします」

師匠に相談するといつも適切なアドバイスを受けられるから、全然心配ないねん。
と言う彼女はとても誇らしそうだった。

(神戸・元町にある「神戸将棋センター(淡路ビル 078-391-5686)」が
研究会の行われる場所。

 4階の道場はいつもたくさんの常連さんたちでいっぱいだ。
 ビルは元町でも一番の繁華街にあり、
 すぐ近くには南京街(中華街)をはじめたくさんの「美味いもん」が揃っている。
 神戸にお越しの際はぜひ一度お立ち寄りください。)


最近、智穂ちゃんは関西将棋会館で将棋入門教室を開いている。
始まる前は「初心者に将棋を教えるのって難しそう」といろいろ心配し、
どんなテキストを使おうかとか、まずは何から始めたらいいんだろうとか、
いろんな人から話を聞いてものすごく勉強していた。
しかし、いざフタを開けたらなんのなんの。水を得た魚のごときである。
どんなタイプの生徒さんにも合わせることができるのは、
元来の生真面目さと優しさがうまく融合され、発揮されているからに違いない。

(教室については智穂ちゃんに会える場所をご覧ください。)


雑誌や新聞で彼女を見るたびとてもまぶしく思う。
ほんとに素敵になったよね。
女流棋士として、しっかり地に足付けて歩いているもんね。
ついこの間まで小さな女の子だった彼女は、
いつの間にか大人の女性になっている。
まぶしく、頼もしい。

あぁ…、でもそう思うたび、忘れていた自分の年が頭をよぎるのよね。

 

将棋の日
 
笑いっぱなしでした。

記事、写真 どかん3号
写真提供 村田智穂女流初段